『第2版』に拘る

今日は、昨日の浅野さんの講演に触発されて書くことにしました。私が所属する民間教育団体である全国生活指導協議会(全生研)の人でないと分からないところが多いと思います。私が教師になったのは、1971年です。そして、全生研に関わったのが1973年です。当時、私は『学級集団づくり入門/第2版』を研究会で読み合って学んでいました。その中に、「学級集団づくりのみちすじ(構造表)」がありました。「構造表」は、学級集団の発展段階を《よりあい的段階》《前期的段階》《後期的段階》とし、「学級集団づくりの見通し」として《班つくり=班の指導》《核つくり=リーダーの指導》《討議つくり=討議・討論の指導》の側面で具体的なメルクマールを記したものです。これを考えたのは大西忠治さんを中心にした香川生研の教師たちでした。
私たちはこの本を『第2版』と呼んでいます。全生研が1970年代から80年代にかけて多くの教師から関心を持たれる要因になった画期的な教育書です。その一人が私でもありました。『学級集団づくり入門/第2版』は、1960年代の社会情勢や教育状況を分析した結果を明らかにしたものです。私自身が『学級集団づくり入門/第2版』や「構造表」を理解できたのは、私自身の経験・体験と一致しているからだと思っています。
大西忠治さんの著作『核のいる学級』は私と同時代の中学生の実践記録です。1960年代の社会情勢や教育状況が私の身体に染みこんでいるような気がします。
昨日の浅野さんは「労働組合など民主主義組織の形成体験や60年安保のなかでの統一戦線体験があって、そうしたものを、子ども指導論・子ども組織論・学校、学級論として展開した《学級集団つくりのすじみち(構造表)》は強力な集中型組織形成に力点がかかっていた」と言っていました。だから、私は「構造表」をバイブルのように使ってはいましたが《民主集中制》については完全に無視していました。
1970年代の全生研は他の民間教育団体から「操作主義」とか「技術主義」と批判されていました。しかし、全国大会の基調提案は競うように読まれていたと思います。竹内常一さんや大西忠治さんの提起する社会情勢・教育状況、子ども分析が的確で現場教師にとっては必読だったのです。
1980年代に校内暴力やいじめ、不登校が注目されるようになり、子どもたちの状況も変わってきました。そこで、『第2版』に代わる『新版』が出版されました。多元的・多様性を打ち出し、学級内クラブやプロジェクトチームが提起されました。私にとっては当然のことだったのですが、『第2版』の何処を否定し、何処を肯定しているのかが明らかにされなかったことに拘る気持ちが今もあります。

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