映画「あなたへ」
高倉健の映画である。
富山で刑務官をしている倉島英二(高倉健)は、妻・洋子(田中裕子)が亡くなり、
洋子から「故郷の海に散骨してほしい」というハガキを受け取る。そして、もう一枚
のハガキは、故郷の平戸・薄香の郵便局留めになっていると聞く。
富山から長崎・平戸までキャンピング・カーで移動する倉島は何人かの人と出会う。
中学校教師をしていたという杉野(ビートたけし)は、「放浪と旅の違いは、目的がな
いかあるということと帰るところがないかあるかです」と饒舌に語る。ところが途中で
ドンデン返しがある。
店頭販売員である田宮(草彅剛)と南原(佐藤浩市)の手伝いをしたりしながら九州
までやってきた倉島は妻との約束を二人に話す。南原は、薄香の信頼できる漁師を
紹介してくれる。昔、よく釣りに行っていてなじみの漁師だという。
平戸についた倉島は郵便局でハガキを受け取るがそこいは「さようなら」としか書か
れてなかった。戸惑う倉島であったが、海に散骨することに協力的でない漁協の船
を借りることはできなかった。
そこに台風が接近してきて、食堂を経営する濱崎多恵子(余貴美子)と奈緒子(綾瀬
はるか)親子の親切な申し出で泊めてもらうことになる。
ロードムービーとして各地を廻っていく。兵庫県・和田山の竹田城址は圧巻である。
旅の途中で、洋子の回想が出てくる。洋子が歌手として活動している場面で、宮澤賢
治作詞・作曲の楽曲を歌う。この歌がなんともいい。
洋子は、平凡な営みの中に生きている意味があると伝えたかったのだろう。
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